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「全ての壁は扉である」

2021.12.21

「全ての壁は扉である」

 

雑誌の企画で座右の銘を掲載する機会がありました。

実は私は座右の銘、箴言等を集めるのが趣味の一つで、たくさんあるのですが、今回は以下のものを選びました。

「全ての壁は扉である」

これは、米国の思想家・哲学者であるエマーソンの言葉です。
Every wall is a doorの後に、And you have the keyと続きます。

私たちは志を高くして仕事に取り組んでいると多くの壁に当たります。そこで諦めてしまいたくなるかもしれませんが、実はこの壁に見えているものは扉でどこかに入り口がありその鍵は自分が持っているのだと考えることができると、壁を乗り越え成長するきっかけになるでしょう。

人生で袋小路でどうにもならないと感じることがあっても、全力を尽くしていると意外な出口が見つかったり、思わぬ支援者が現れることがあります。私が敬愛する安藤忠雄先生も出口は常に自分が探していない場所にあると述べておられます。私も若い時にはわからなかったのですが、自分で経験して実感しました。

若い先生たちには、壁にぶち当たっても実は扉なのだと考えて乗り越えて成長してほしいと思います。そして壁に当たっている人を見れば手を差し伸べてほしいと思います。

©奈良県立医科大学 糖尿病・内分泌内科学講座
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