高橋教授の長年の研究テーマである抗PIT-1下垂体炎について新たな病態を報告する論文が出版されました。
これは神戸大学の大学院生である浦井伸先生が長年の努力を実らせてEur J Endocrinologyに出版されたものです。抗PIT-1下垂体炎、傍腫瘍自己免疫性下垂体炎の疾患概念の確立とともに新たな病態を報告することができました。本当におめでとうございます。
https://doi.org/10.1093/ejendo/lvad179
この論文ではこれまで診断された9例の抗PIT-1下垂体炎の臨床的特徴、抗体価、疾患感受性HLA、さらに異所性PIT-1発現の病態について詳細な検討を行いました。
その結果
高橋教授が神戸大学の仲間、そして多くの共同研究者と共に抗PIT-1下垂体炎をという新たな疾患を発見し、さらに一部の免疫チェックポイント阻害薬関連下垂体炎、ACTH単独欠損症も同様の機序で発症する傍腫瘍症自己免疫性下垂体炎という新規疾患概念に結びついた一連の研究の要素が今回の論文には詰まっています。
浦井先生の研究を支え続けた井口先生をはじめ神戸大学のメンバー、今回の共同研究者である飯田先生含め関係の先生方に心から御礼を申し上げます。そして私たちはこのような難病に苦しむ患者さんを救うためにこの新たな病気について、さまざまなアプローチを用いてさらに研究を発展していきたいと思います。
©奈良県立医科大学 糖尿病・内分泌内科学講座
当サイト内のコンテンツの無断転用を禁じます