高橋教授のエッセイに「志を持った若い先生たちへ:メンターとロールモデルを持とう」を追加しました。
高橋教授のエッセイに「私たちはなぜ食べ過ぎてしまうのか」を公開しました。
2022年2月3日に奈良県医師会でWeb講演会を行う内容をご紹介します。
患者さんから教えてもらうこと(1) を教授のエッセイに追加しました。私たちは患者さんから多くのことを学びます。私自身も患者さんからたくさんのことを教えて頂き、自分の成長の糧にしてきました。このような経験は年数に比例すると思いますので、今後そのような患者さんの話を折に触れてご紹介したいと思いますので、私の経験、学びや教訓を共有することによって若い先生の参考にして頂ければと思います。
高橋教授がWilliams textbook of Endocrinology 15th Editionの分担執筆者になりました。
Williams textbookは世界の内分泌学の教科書かつバイブルであり、大学院時代からこれで勉強してきました。また私たちが報告してきたいくつかの新たな疾患概念も記載されその度に感無量の思いだったので、著者の一人として参加できることは最高の名誉です。この機会に内分泌学における日本のプレゼンスを示したいと思います。
これは長年のオリジナリティの高いCase-oriented research, Disease-oriented researchが国際的に評価された結果でもあります。ともに困難を乗り越えて歩んでくれたたくさんの仲間たちに心から感謝いたします。
そして今度は奈良から新たなブレークスルーを目指します。教科書に載るような仕事をしたい高い志を持った若者を絶賛募集中です。
詳細についてはFBもご覧ください。
高橋教授のチームでの長年の症例研究から築いた新たな疾患概念「傍腫瘍自己免疫性下垂体炎」の総説がBest Practice & Research Clinical Endocrinology & Metabolismに出版されました。これは今回の著者の坂東先生、蟹江先生をはじめ神戸大学の多くの先生たちの努力の賜物です。
Paraneoplastic autoimmune hypophysitis: An emerging concept
Hironori Bando, Keitaro Kanie, Yutaka Takahashi
Best Practice & Research Clinical Endocrinology & Metabolism 2022 e-pub ahead
私たちが発見し、機序を解明してきた抗PIT-1下垂体炎(抗PIT-1抗体症候群)、悪性腫瘍による傍腫瘍症候群としてのACTH単独欠損症、傍腫瘍症候群としての抗PD-1/PDL-1関連下垂体炎はいずれも合併した腫瘍における異所性抗原発現による免疫寛容破綻から下垂体炎を生じるという共通の病因があることが明らかになり、私たちは「傍腫瘍自己免疫性下垂体炎: Paraneoplastic autoimmune hypophysitis」と名付けました。この概念は現在原因不明の自己免疫疾患にも応用ができる可能性があります。
またこれらの概念、発症機序から新たな学問体系であるOnco-immune-endocrinologyを提唱しています。
https://authors.elsevier.com/a/1eCIy,YcMSSKtW
今回の論文の50日有効のリンクです。ご興味のある先生はご覧ください。
参考文献
高橋裕教授が共著者となった総説論文「Consensus on Diagnosis and Management of Cushing’s Disease: A Guideline Update」がLancet Diabetes Endocrinologyに出版されました。
世界のエキスパートが集まったワークショップでクッシング病の診断治療のガイドラインを策定しました。クッシング病は診断・治療に難渋することが多いですが、重要な点を網羅的しているだけではなく、大変わかりやすく実践的な総説になっています。
編集部より50日間フリーのリンクでFBやホームページでのシェアの許可もありましたので下記にリンクを記載します。ダウンロードも自由です。ご参考になりましたら幸いです。
https://authors.elsevier.com/c/1dxv67tNucfVDr
桒田博仁先生の論文” Association between dipeptidyl peptidase-4 inhibitors and increased risk for bullous pemphigoid within 3 months from first use: A 5-year Population-Based Cohort Study Using the Japanese National Database”がJ Diabetes Investigにアクセプトになりました。
当科の桒田博仁先生、公衆衛生学講座の西岡祐一先生、今村知明教授らが中心に進めた研究で、レセプトビッグデータである1億5000万人のNational Data Baseを用いて、DPP4阻害剤を使用すると類天疱瘡のリスクが最初の3ヶ月間に有意に増加することを明らかにしました。DPP4阻害剤使用時の類天疱瘡は時に経験しますが、多くの場合高齢者でステロイドを使用することになり結構大変です。今回の結果は日常診療においても重要な情報だと思います。共同研究者の皆様に感謝申し上げます。
中島拓紀先生の論文” Adrenal insufficiency in immunochemotherapy for small cell lung cancer with ectopic ACTH syndrome”がEndocrinology, Diabetes and Metabolism Case Reportsにアクセプトになりました。
この症例は肺小細胞癌による異所性ACTH症候群に免疫チェックポイント阻害薬を使用したところ、劇的に腫瘍が縮小して副腎不全をきたしたというまれな経過を辿りました。異所性ACTH症候群は多くの場合、原発がんとともに高コルチゾール血症の治療に難渋しますが、がん免疫療法の進歩によってこのような症例も増えていくと考えられます。共同研究者の皆様に感謝申し上げます。
奈良県立医科大学 糖尿病内分泌内科学講座では、来年度より仲間になってくれる専攻医、後期研修医、大学院生を募集中です。高い志を持って、総合内科専門医・糖尿病専門医・内分泌代謝科専門医取得、さらにエキスパートを目指す先生、ジェネラリストに内分泌代謝分野のスペシャリティを持ちたい先生、世界に発信する患者さんを救えるような研究をしてみたい先生はお気軽にご相談ください。医員兼任の大学院生で臨床、研究両方を学べるコースもあります。当科ではワークライフバランスも重視し女性医師もたくさん活躍しています。
当科では、毎朝の外来新患カンファレンスで全ての新患患者さんの方針を教授を含む全員でディスカッション、アドバイスしますので非常に密度の濃い研修と診療経験が可能です。また症例カンファレンスやレビューでは症例を深く学ぶとともにプレゼンを磨き、Web勉強会では定期的に日本のエキスパートの先生の講義があるので、様々な内分泌代謝疾患の世界のアップデートを学ぶことができます。
皆さんのキャリアパスに応じた研修をアレンジいたしますので、早めにご相談頂けるほどご希望に沿った多くの選択肢を提示できます。内科の中で診療科を迷っている先生にも決して後悔させませんので、どうぞお気軽にdm840 ⟨at⟩ naramed-u.ac.jpまでご連絡ください。
紙谷史夏先生の論文“Incidence of lower limb amputation in people with and without diabetes: A nationwide 5-year cohort study in Japan”がBMJ Open (2021 Aug 17;11(8):e048436.doi: 10.1136/bmjopen-2020-048436.)に出版されました。この研究は、奈良県立医大公衆衛生学の野田先生、西岡先生、今村先生たちとの共同研究で、150万人のレセプトビッグデータを用いて糖尿病患者さんにおける下肢切断のリスクを明らかにしたものです。さらにメディカルトリビューンでも取り上げて頂きました。
共同研究者の皆様に感謝申し上げるとともに、私たちはこのような研究結果を日常診療に活かして一人でも多くの患者さんの予後の改善を目指します。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34404707/
https://medicaltribune.co.jp/news/2021/0826538097/?utm_source=mail&utm_medium=recent&utm_campaign=mailmag210828
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